上から読んでも下から読んでもアクアのお話「犬の正しい叱り方は?」

これが一番苦手という方が多いでしょう。

犬を叱ることは「かわいそう」であり、できればしたくないですね。

しかし、しつけとして「ダメなことはダメ」と叱らなくてはいけないのも頷ける。

皆さんここで葛藤するのだと思います。

今回はまず「叱る」ということはどういうことなのか?を考えましょう。

よく比較されるのは「怒る」という言葉。

2つの言葉の違いは、

「叱る」→「相手の為」(指導の一環として行う)

「怒る」→「自分の為」(感情の爆発であり憂さ晴らし)

ざっくり言うとこうなると思います。

しかしここで疑問なのが、叱ることと怒ることは結果や目的が違うけど、

「プロセスの段階では混ざり合ってるのではないか?」ということです。

喜怒哀楽というようにやはり私達は犬を叱っている時に少なからず「怒り」の感情を持っているのではないでしょうか。

ちょっと一緒に考えてみましょう。例えば、

年下の部下が上司である自分に対してタメ口をきいてきたらどうしますか?

①不快感を露わにした顔で立ち去る

②毅然とした静かな口調で「その口のきき方は何だ」と諭す

③「誰に向かって口をきいている!」と激高する

あなたならどれを選びますか??(聞こえなかった振りをする、聞き流すというのはなしで!)

もちろん皆さん立場が違うのでこれが正解というのはありません。

しかしここで気付くのは、3つとも全部怒っていますね?怒りの大きさに差はあれど!

模範解答ならば②でしょうか。

「その口のきき方は何だ。失礼にあたるからやめなさい」と厳しくも優しくも指導している場面が想像できます。

①の場合も表情ですでに怒りは伝えていますし、立ち去ることで無視という社会的な罰を与えています。

勘のいい部下ならば「やってしまった・・・」とすぐに気付き、謝罪にくるでしょう。

ただ、勘の悪い部下ならばあなたが怒っていることすら気付かないで終わるかもしれません。

そして③ですが、これはかなり怒っていますね~。怒りのレベルは高いでしょう。

普通に考えるとこれはダメです。自分の為のただの感情の爆発になってしまい、指導にはならないからです。

しかし本当にそうでしょうか?

怒りにまかせて怒鳴り散らすのはもちろんダメです。

ただし、怒りのレベルを高く保ち、叱るのは良いです。むしろそうしないと理解できない者もいるということです。(犬もね)

③の「激高」の部分を「大喝」にしたらどうでしょう?

何となくOKのような感じがしますよね。不思議ですが言葉のもつニュアンスは大事です。

整理しますと、

叱るということは怒りの感情が伴うということ。

怒りの感情の大小が相手に伝わるかどうか影響すること。

注意しなければいけないのは怒りが大きすぎて自分で制御できなくなると、ただの憂さ晴らし的な感情爆発になる点です。

よく相手の嫌な部分を我慢するのはいけないといいますが、

それは怒りは生まれてはたまり続けているからです。いつかドーンッとなります・・・!(コミュニケーションが大事ですね)

さて本題の犬の正しい叱り方ですが、

まずは本当に怒ること。それを叱りに変換するのです。

「〇〇ちゃん、ダメよ~」と、本当は怒ってないけど叱ろうとはしている場面を見かけます。

世間体とかもあるので人前で怒るのは気がひけます。スマートに叱れればいいなと思ってしまいます。

しかしそれでは犬には伝わりません。怒ってないのはバレてます。(というか感情は全て読まれてる)

まずは怒りましょう。問題はどうやって表現するか?どうやって犬に伝えるかなのです。

言葉で叱るのは感情表現が豊かな人に向いている叱り方です。

しかし場合によっては(怒りレベルが低い)全く通じない叱り方に成り下がりますし、

別の怒り(しつけがうまくいかない)が加わってくるとただの激高になります。

次に、音でビックリさせる叱り方ですが3ヶ月齢くらいの子犬には通じるかもしれませんが、成犬は少々の音では懲りないでしょう。

そして音の大きさは怒りの大きさにきっと左右されることでしょう。

最後にリードやカラーを使う叱り方ですが、これは効きすぎる場合があるので下手には使えません。

言葉や音と比べて直接的な手段になるのでその効果は絶大なのですね。

以上、犬の叱り方について書きましたがどんな叱り方にも共通するのはタイミングとインパクトが重要ということです。

現行犯で3秒以内に叱る!一回で教えてあげる!

皆さんの健闘を祈ります♪

 

 

 

 

 

 

 

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